2021.03.26

おすすめ 日本酒の楽しみ方

日本酒を楽しむなら酒器にもこだわろう!酒器選びのポイント

日本酒を楽しむなら酒器にもこだわろう!酒器選びのポイント

日本酒を楽しむなら酒器にもこだわろう!酒器選びのポイント


明石の酒蔵、茨木酒造です。
日本酒を楽しむときにこだわりたいもののひとつといえば、酒器。ワインを飲むときワインの種類によってワイングラスも変えるように、日本酒にもそれぞれに適した酒器があります。日本酒の種類や温度、飲み方、シーンなどに合わせて酒器を選ぶことで、日本酒をより一層楽しめるようになるでしょう。
今回は、充実した日本酒ライフをお楽しみいただけるように、日本酒に適した酒器とその選び方について詳しくご紹介します。日本酒をもっと楽しみたいという方はぜひ参考にしてください。

目次

●酒器の種類
・盃(さかずき)
・猪口(ちょこ)
・ぐい呑み
・グラス
・枡(ます)
●酒器の選び方
・お酒の量や種類で選ぶ
 ・少しずつ飲みたいときは「おちょこ」
 ・熟酒は「重厚感があるタイプ」
 ・芳醇な純米酒には「陶器」
 ・フルーティな吟醸酒には「飲み口が広いもの」
・お酒の温度で選ぶ
・シーンで選ぶ
 ・晩酌や家飲み
 ・神前結婚式
●まとめ

●酒器の種類

まずは、酒器にはどのようなものがあるのか詳しくみていきましょう。

・盃(さかずき)


盃は皿のような形をしており、おちょこと比べて底から飲み口までの傾斜が緩やかなことが特徴です。主に神前結婚式における「三々九度」の際に使用しますが、家飲みや晩酌にも使えます。

・猪口(ちょこ)


猪口(ちょこ・おちょこ)は、一般的な湯のみを小さくしたような形をしています。形やサイズに明確な定義はありませんが、一般的には1口分ほどのお酒が入るものを指します。

・ぐい呑み


ぐい呑みは、猪口よりもサイズが大きくて深さもある酒器です。「ぐいっと飲める」ことから名づけられたように、1口でより多くのお酒を飲みたいときに適しています。

・グラス


グラスと言えば、一般的にガラス製の酒器を指します。飲み口が薄いものから厚いものまでさまざまで、好みの口あたりに合わせて選ぶのがおすすめです。また、ガラスは無味無臭のため、お酒の香りをダイレクトに楽しめます。
冷酒で楽しむなら、ワイングラスのように脚のあるものはグラスを利用するのもおすすめ。お酒の入っているグラスに直接触れずに飲めるため、日本酒の温度が上がりにくくなります。

・枡 (ます)


枡には、木製の「木枡」と、樹脂にウレタン塗装などを施した「塗枡」があります。木枡は、自然素材ならではのあたたかみがあり、杉や檜などの香りを楽しめます。一方、塗枡は高級感があり、木枡と比べてお手入れがしやすい酒器です。

●酒器の選び方

酒器は、お酒の量や種類、シーンなどで使い分けましょう。酒器の選び方を紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。

・お酒の量や種類で選ぶ

酒器は、単なる入れ物ではありません。お酒の量や種類に合わせて選ぶことで、お酒をより一層楽しめるようになります。お酒の量や種類で選ぶ方法を詳しくみていきましょう。

少しずつ飲みたいときは「おちょこ」

お酒を飲むペースがゆっくりな方には、おちょこがおすすめです。例えば、冷酒をぐい呑みで少しずつ飲むと、最初はきりっと冷えた適温でも、飲み終えるころには底の方が生ぬるくなってしまいます。おちょこなら冷たいうちに飲みきれるため、温度変化が少ない状態で楽しめます。

熟酒は「重厚感があるタイプ」

古酒や熟成酒などの熟酒は、香りが濃いため、重厚感があるおちょこやぐい呑みが適しています。酒器の見た目とお酒の香りや味が一致すると、より美味しく感じられるでしょう。
また、飲み口が厚い酒器は口あたりが優しいため、香りはそのままにまろやかな味わいになります。

芳醇な純米酒には「陶器」

陶器の酒器は昔ながらの和の雰囲気を持つため、芳醇な純米酒に適しています。冷酒は、キリッとした口あたりの「飲み口が薄いタイプ」、熱燗はお酒の香りと味に負けない「飲み口が厚いタイプ」など、お酒の温度に合わせて選ぶのもいいですね。

フルーティな吟醸酒には「飲み口が広いもの」

フルーツのような香りの吟醸酒には、飲み口が広い酒器がおすすめです。日本酒を注いだときの香りが広範囲に広がるため、香りをより一層楽しめます。

・お酒の温度で選ぶ

冷酒は、涼しげなデザインのガラス製の酒器、熱燗は重厚感がある陶器など、お酒の温度で選ぶのもよいでしょう。
冷酒ならワイングラスを使うのもいいですね。脚付きのワイングラスは、お酒の入っている部分に触れないので、日本酒の温度が上がりにくくなります。また、燗酒をじっくりと楽しみたい場合は、あらかじめ温めておいた陶器製の酒器を使うと温度が下がりにくくなるのでおすすめです。

・シーンで選ぶ

酒器はシーンで使い分けることが基本です。どのようなシーンでどの酒器を使うことが一般的なのか、詳しく見ていきましょう。

晩酌や家飲み

晩酌や家飲みでは、おちょこやぐい呑みを使うことが一般的です。徳利や片口にお酒を移し、自分のペースに合わせて注ぎながら日本酒を楽しんでください。また、お酒の温度、味わい、香り、合わせる料理などに合わせて素材を変えてみるのもよいでしょう。

神前結婚式

神前結婚式では、「三々九度の盃」を行います。三々九度の盃とは、大中小の盃が重ねられた酒器にお神酒を順番に注ぎ、それぞれのお酒を3回ずつ、合計9回飲む儀式のことです。
1杯目は新郎から新婦へ、2杯目は新婦から新郎へ、3杯目は再び新郎から新婦へと、飲む順番が決まっています。
宮中の祝い事で行われていた「三献の儀」が武家でも行われるようになり、その後に「三々九度の盃」として一般庶民へ広まりました。

●まとめ

日本酒の味や香り、見た目をより一層楽しみたい方は、酒器選びにもこだわってみてください。お酒の性質に適した酒器を選ぶと、香りや味など、そのお酒の良いところが際立ちます。
茨木酒造の「来楽」を試される際にも、今回ご紹介した酒器の選び方を参考にして、相性の良い酒器をセレクトしていただければと思います。