しぼりたて・ひやおろし・あらばしり 知っているようで知らない日本酒用語 その2

明石の酒蔵、茨木酒造です。
日本酒の酒瓶を手に取ったとき、「しぼりたて」「ひやおろし」「あらばしり」などとラベルが貼られているのを見たことはありませんか?これは、日本酒の出荷時期や製法を表す言葉。
日本酒が好きな方には、これらの日本酒用語について確認しておくことをおすすめします。言葉の意味を知ることで、日本酒の奥深さを感じられ、日々の晩酌や家飲みがより楽しくなりますよ。
日本酒は、同じ銘柄でも出荷時期や製法によって味わいや香りが異なります。ご自身の好みにマッチした日本酒を選びたい方は、「しぼりたて」「ひやおろし」「あらばしり」の3つの用語を確認しておきましょう。

目次

●日本酒用語を解説する前に「新酒」についてチェック!
・新酒の定義
・新酒の特徴
●出荷時期や製法で味が違う!新酒の製造方法に関する用語3つ
・しぼりたて
・ひやおろし
・あらばしり
●まとめ

●日本酒用語を解説する前に「新酒」についてチェック!

日本酒の「しぼりたて」、「ひやおろし」、「あらばしり」について解説する前に、まずは新酒の定義と特徴をお伝えする必要があります。新酒とは、どのようなお酒なのか詳しく見ていきましょう。

・新酒の定義

新酒の定義は、広義と狭義で異なります。まずは、広義における新酒から詳しく見ていきましょう。

 

日本酒の酒造年度では、毎年7/1~翌年6/30まで1醸造年としてカウントします。広義での新酒は、酒造年度に造られて販売されているお酒のこと。例えば、8/30に造られたお酒が10/1日に店頭に並んだ場合、翌年6/30までは新酒の扱いとなります。しかし、翌年7/1を超えると「古酒」の扱いとなるのです。
新米が古米の扱いになるのと同じようなものと考えてよいでしょう。

 

続いて、狭義での新酒についてご紹介します。
狭義での新酒は、その年に造られた新米で造ったお酒のことです。また、原料玄米を生産年度の12/31までに容器に入れる、あるいは包装することも、新酒と呼ぶための条件となっています。

・新酒の特徴

秋から冬にかけて出回っている新酒は、狭義における新酒です。甘味と酸味のバランスが絶妙で、フルーティなテイストの中にフレッシュさを感じられます。多くの人に親しまれている新酒と言えば、この狭義における新酒を指します。

●出荷時期や製法で味が違う!新酒の製造方法に関する用語3つ

新酒は、出荷時期や製法によって味や風味が異なります。「この季節に出荷された新酒が一番おいしい」といった明確な基準はありません。出荷時期や製法によって異なる新酒を飲み比べて、お気に入りの1杯を見つけてみてはいかがでしょうか。

 

それでは、新酒の製法に関する用語について、詳しく見ていきましょう。

・しぼりたて

日本酒の多くは冬に製造されます。製造の後半には、アルコール発酵した醪(もろみ)を「酒」と「粕(かす)」に分ける「搾り」を行います。この「搾り」という作業は、「あげふね」、「上槽」、「槽がけ」と呼ぶこともあります。そして、出荷前は熱湯に浸す工程を2回くり返しますが、「生酒」はこの工程を一切行いません。

 

生酒の中でも11月~3月にかけて出荷されるものを「しぼりたて」といいます。ただし、この「しぼりたて」には明確な定義はなく、蔵元によって呼び方が変わります。しぼりたては、原料のお米の味をわずかに感じられつつも、フルーティでフレッシュな味わいを楽しめる逸品です。

 

火を入れると、タンパク質の変性、ビタミンの破壊など、栄養バランスが変化するため、風味や味が損なわれる場合があります。しぼりたては火入れしていないため、日本酒本来の味わいを楽しめるのです。

・ひやおろし

ひやおろしとは、本来2回の火入れを行うところ、2回目の火入れを行わずに出荷するお酒のことです。冬に製造した日本酒を春以降まで保存する場合に火入れを行います。そして、貯蔵庫と外気温が同程度になる秋頃に出荷されます。

 

ひやおろしは、火入れを一度行った上で、貯蔵庫で保存するため、熟成されていることが特徴です。しぼりたてがフレッシュで爽快な味わいであるのに対し、ひやおろしは味に丸みがあります。

 

また、同じ秋に出荷されるひやおろしの中でも、9月と11月では味わいが異なります。11月に出荷されるひやおろしの方が濃厚な味わいを楽しめるでしょう。もちろん、銘柄によって味わいが異なるため、いくつか飲み比べてみるのがおすすめです!

・あらばしり

あらばしりとは、醪を酒と粕に分ける工程で、最初に出てくる酒のことです。搾りはじめのため、微炭酸が特徴で、ほかの製法と比べて軽快な味わいに仕上がります。また、アルコール度数は比較的低いため、初めて日本酒に挑戦する方におすすめです。

 

ちなみに、あらばしりの次に出てくるお酒を「中汲み」といい、味と香りのバランスが良い最も美味なところといわれています。そして、最後に圧力をかけて絞り切ったときに出るのが「責め」です。浮遊物が混ざることで雑味があるものの、アルコール度数が比較的高く、濃厚な味わいになります。

●まとめ

日本酒の「しぼりたて」「ひやおろし」「あらばしり」についてご紹介しました。フレッシュなしぼりたては冷酒、濃厚な味わいのひやおろしは熱燗など、種類に合わせて飲み方を変えるのもおすすめです。
日本酒を選ぶときは、火入れの回数や絞りはじめかどうかなどをぜひ確認してみてください。こうした出荷時期や製法による味わいの違いを楽しめるようになれば、きっとますます日本酒の魅力にハマりますよ!

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