「日本酒仕込み」タグアーカイブ
日本酒造りが体験できる!来楽仕込みの会2021年イベントレポート
明石の蔵元、茨木酒造です。2021年1月16日に「来楽仕込みの会」というイベントを開催しました。「来楽仕込みの会」は“自分たちのお酒を仕込む” そして、“搾る”という、会員様限定のお酒造りの会です。
平成9年から毎年欠かさず開催しています。今年も会員様に集まっていただき、お酒造りの体験をしていただきました!テレビでお酒造りの様子を見ることはあっても、実際に米作りから酒造りをする機会はなかなかありませんよね。しかも、造ったお酒も飲めるんです!
昨年までは「来楽元旦仕込みの会」という名前で開催していましたが、毎年、元旦に多くの方にご参加いただくのは大変でした。そこで今年から日にちをずらして「来楽仕込みの会」として元旦以外の日程で開催することになりました。
気になる方は「来楽仕込みの会2021年」の様子を動画でご覧くださいね。
>YouTubeへ
※開催にあたり検温・消毒などコロナ対策をしたうえで開催しております。
目次
●参加者にご挨拶と仕込みの流れの説明
●蒸しあがったお米を広げる
●お米を外で広げて冷ます
●冷ましたお米をタンクに入れて混ぜる!
●お米を広げる・冷ます・タンクに入れて混ぜるを繰り返す!
●まとめ
●参加者にご挨拶と仕込みの流れの説明
コロナ禍で外出が難しい状況の中、初参加の方が多く仕込みの会にいらしてくれました。子供からお年寄りまで男女問わず集まっていただきました。
まずは、茨木酒造8代目・茨木清兵衛が参加者の皆様に仕込みの会の開催にあたりご挨拶。
8代目:「今日、我々も行事を中止するわけにはいきません。お酒は生き物ですから。人数は少ないのですが、頑張ってやっていきたいと思います。最後までよろしくお願いいたします」
続いて9代目・茨木幹人が一連の仕込みの流れを説明。
9代目:「200人の会員様のお酒を今日はあずかっています。しっかり作業していただくということでお願いします!蒸し上がったお米を広げて、冷やして、タンクに入れるという流れになります。作業は随時、説明していきます。今日は火傷や怪我には注意していただいて、作業を進めていきたいと思います!」
・お米を広げる
・冷やす
・タンクに入れる
一体、どんなことをするのでしょうか!?
●蒸しあがったお米を広げる
(この中にお米が何と370kgも入っています!)
参加者が蔵に向かうと、大きな「せいろ」が!
専門用語で「こしき」と言います。中華街で蒸しまん蒸すせいろを大きくしたものです。
まずは、せいろの中の蒸しあがったお米を冷やす作業をします。
外には、表面が網状になった棚が積まれています。
この棚を参加者が2人1組で、外の広場に並べていきます。
この棚の上に蒸したお米を広げて冷ますんですね。
間近で見ると大きなせいろ(こしき)は迫力満点です。せいろから蒸しあがったお米を外に運び出すために、シャベルを使って移していきます。まさに「お米を掘る」という表現がぴったりの作業です。お米をシャベルで掘る経験なんて、なかなかできませんよね。
最初のうちは簡単に掘れていたお米も、底に近くなるにつれて次第に重労働になっていくため、慣れていない方や初めて参加する方は、早めに作業を体験されることをおすすめします。
ちなみに、今回はご用意したお米は、一人1日1合のご飯を食べるとすると2500日分くらいの食べられるくらいの量となっています。
みんなで力を合わせて堀ったお米は、棚に載せて広場まで運びます。
●お米を外で広げて冷ます
広場に運んだお米は先ほど、棚の上で冷まします。大人も子どもも一生懸命、お米を広げていきます。熱をもった下の方にあるお米を上の方にもっていって空気にあてるのが、お米を早く冷ますコツです。だんだん作業を進めるにつれて、みなさんお米を広げるのが上手になっていきました。
●冷ましたお米をタンクに入れて混ぜる!
お米が冷めたら、次はタンクまで運びます。タンクの背が高いため、パレットを段々に並べてつくった階段が用意されています。パレットの階段に登る経験も普段できないものですよね!
冷ましたお米を数人で持ち上げながら、パレットの階段を慎重に登ります。
子どもから大人までみんなで協力している様子が微笑ましいですね!
タンクまでお米を運んだら、階段から踏み外さないように気をつけてお米をタンクに入れていきます。
タンクの中に入れたお米を櫂棒という道具を使って混ぜます。これを櫂入れと言います。
混ぜると蔵人になった気分が味わえますね。酒仕込みの歌ができそうなくらいさまになっている人もいました!
膝・腰・全身を使って混ぜていきます。
●お米を広げる・冷ます・タンクに入れて混ぜるを繰り返す!
せいろの中にあるお米を掘って、広げて、冷まして、タンクに入れる。そして混ぜる!この作業を参加者で頑張って続けていきます。酒造りのさまざまな工程を体験できますね。
お酒を飲む機会はあっても実際につくる機会は、なかなかないので、これは本当に貴重な体験です。
最後のお米をタンクに移して、力いっぱい混ぜたら終了!
会員の皆様、お疲れ様でした!
●まとめ
今回は、「来楽仕込みの会2021年」のイベントレポートをお届けしました。
お酒を仕込む様子をテレビで見ることはあっても、実際に自分達のお酒を仕込む機会はなかなかないですよね。
毎年、会員の皆さまにお集まりいただいて、自分たちでお米を冷やしてタンクに入れる、そして櫂入れする(混ぜる)経験をしていただいています。
この会に来ていただければ、米作りから酒造りまで自分たちで経験できます!日本酒造りに興味のある方は、ぜひ一度参加してみてください。この会でしか飲めないお酒も飲めますよ。